2世帯住宅のプランニングについて
- midori atelier
- 11月29日
- 読了時間: 2分
更新日:1 日前
現在暮らしている住まいは築32年になる木造住宅です。
32年前この住まいを造る時の状況は、様々な事が重なり胃に穴が開く寸前まで追い込まれました。
子供はまだ幼く、そして自分自身の資格試験の勉強追い込み真っ最中、日中は仕事、夜は毎日家のプラン・・・。
そして孫の面倒や家事を手伝わない主義と断言した義母との同居が今後何十年と続くことが確定する作業でもありました。
2世帯住宅のプランニングは、まだ若かった自分自身の住宅設計への知識不足、経験不足で非常にもどかしく、「これは仮の住まいなんだ」「いつかもう一度設計するんだ」と自分に言い聞かせながらプランニングしたことを今でも鮮明に思い出します。
それでも、義母と私達家族がお互いに自立し、遠慮せず、気遣いもしないで済むようなプランを何とか練り上げ無事着工となりました。義母が要介護となり施設に入るまでの数年間、この住まいで車いすを利用しながら生活ができたことも建築士としての役目は果たしたと自負しています。
義母がこの春他界するまでの32年間この2世帯住宅で共に暮らしましたが、細かいことはさておき義母も私たちもほぼストレスなく生活できたと感じています。ただ、子育てし易く、家族全員が居心地の良いと感じる空間を作ることができたのは我ながら良く頑張ったと思う反面、32年経過した今当時の自分を振り返り感じるのはやはり知識と経験不足・・・。そして昨今の住宅性能向上の潮流は、我が家が化石であることを自覚させられます。
これから造る住まいは、自分自身の様々な経験や蓄えた知識を余さず投入し、長い家族の時間を心地よく過ごしていただける空間を一緒に造れたらと考えています。




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